火星より月の方が近いし移住しやすそう……そうでもない

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LINEで友達が「超ヒマだったらでいいから月への移住について真面目に考察してその文をよこせ」と。

以下、その時送った文章になります。

文字の密度注意。

月への移住は可能なのか、考えてみる。なぜ火星じゃないのかという点は飲み込んでほしい。自分もそこはよくわからないまま書いている。
まず思いつくだけ問題点を挙げていくのが一番手っ取り早い。

・空気
・ライフライン
・食糧
・排泄物の処理
・ごみの処理
・開発~移住までに出るスペースデブリ
・重力の違いに起因する筋力の低下
・緑化
・日照時間

今思いつくだけでもこんなにある。ひとつずつ丁寧に解消していこう。

・空気
トータル・リコールのように星にドーム型の居住区を作る・・・実は不可能に近い。
外はほぼ真空、中は1030hPa。それを隔てる薄いガラス。無理でしょ普通に考えて。円形のコロニーなら多少力が加わっても耐えられるが、ここまで大きな圧力がかかればひとたまりもない。
なので月全体を空気で満たしてしまうのがいいだろう。しかしその空気はどこから持ってくるのか。もちろん地球である。月を覆うほどの量の大気を持ち出してしまうと地球の気圧が変化してしまうかもしれない。
それでも問題が出てくる。月は地球より重力が小さいので大気をとどめる力も弱い。つまり1030hPaを維持できないのだ。

・ライフライン
ガス、電気、水道。ガスを別の星に輸送するというのは大変難しい。輸送費の問題もあるので一度にたくさんの液化ガスを運べれば理想的だが、そうなると今度は安全に運ぶのが難しくなってくる。
更に月は地球より小さい。それに伴って大気の量も少ないので物を燃やすと地球より簡単に大気中の期待の比率が変わってしまうので燃料の使用はお勧めできない。
次に電気。燃料が使えないとなると・・・原子力?いやいや地球だけじゃなく他の天体まで汚染する気ですか奥さん。太陽光パネルを敷き詰めてみましょうか。
最後に水道。人数にもよるが地球にある真水だけでは到底賄える量ではないし、水はガスと違い圧縮できないので一度に輸送できる量も極端に少ない。
水素と酸素で分けて持って行って現地で燃やす?ありかもしれない。そういえばオデッセイでそんなくだりがあったような。そして爆発してたような。
そう。水の合成って、しっかり計算したうえでやらないと大爆発するんです。こりゃ大変だ。

・食料
これはあんまり気にしないでいい。実は近年、食物を形成してくれる3Dプリンターというものが登場している。原料は生ごみ・・・だったはず。
生ごみ食わされんのかよ!と思ったあなた、ご安心を。しっかり栄養のバランスを計算したうえで作っていますので。
でもそればっかり食べていたら飽きてしまうでしょうが、むこうで育てられるものも少ないんですよ。詳しくは日照時間の項で。

・排泄物の処理
オデッセイみたく野菜の肥料にでもできたらいいのですが、移住する人数が多いとそれでは処理が追いつかなくなってしまう。じゃあ・・・宇宙に捨てる?言語道断。

・ごみの処理
生ごみの処理については排泄物の処理の項に統合します。
ごみという概念そのものを消してしまって、全て再利用・再使用できるものにしないといけません。何せ処理の方法がひとつも思いつかないもので・・・

・開発~移住までに出るスペースデブリ
一度に運べるものの量を増やしてできるだけロケットを飛ばす回数を減らしましょう。

・重力の違いに起因する筋力の低下
もう移住したっきりで地球に帰ってこないならそれほど重要な問題ではないかも。筋トレを怠らずにね。

・緑化
ものを燃やさなくても、呼吸によって二酸化炭素が増えて酸素が減っていきます。それを光合成で補おうというもの。豊かな土を大量に輸送しなければならず、意外とやりにくいんですよこれが。
月の表面の砂をどうにか活用して現地で養分のある地面が作れたら問題ないんですがね。でも月の砂にはセレンが多めに入っているって聞いたことがある。もともとセレンをため込む性質のあるカラスノエンドウなんかは育つんじゃないでしょうか。知らんけど。

・日照時間
これ大事。太陽の周りを公転する地球の周りを公転しつつ自転しているので地球とはだいぶ違った日の照り方をするんじゃなかろうか。
だとしたら生活リズム崩れまくりでとても住めたもんじゃありません。体バッキバキですよこりゃ。
日当たりに超繊細な植物とかあるのでそれらはまず持ってこれないでしょう。

・考察の結果
現時点で解決できる問題がほとんどない。