新聞記者、小説家、研究者、ライター……
職業を限定せずとも、文章を書くことは誰でもやっている。ネット記事、企画書、ヒヤリハット報告書、電子カルテ、なんでもいい。それが仕事でなくたっていい。趣味でブログを書いている人もいれば、日々の出来事を日記でまとめている人もいる。
枕草子の真似事でもするように、とりとめもないことを書き連ねていくときは別として、対象は他人であれ自分自身であれ、書いた文章は、できるだけ明瞭に、誰かに読んでもらうことになるはずだ。つまりわかりやすく書くことが求められる。自分は苦手で、抽象化された事柄から具体例を作り出し、結果頻繁にヘンテコな喩え話を使ってしまうのだが。
とにかく全部まとめる
人間はそうたくさんのことを覚えていられない
ワーキングメモリ(短期記憶)131(だいたい上位2.5%)の僕が断言する。話したい事柄について全て頭の中だけで抜け目なく話を構成するのは不可能に近い。だから一度、文章に必要かどうかは置いといて、とにかく考えたことをすべて何かに書き出してみるという作業が必須となる。紙でも電子機器でも何でもいいが、スマホ・PCでおすすめのサービスがある。決して案件記事ではなく、僕自身が使っているものだ。
マインドマッピングという手法
別にサービスでなくとも紙と鉛筆さえあれば十分に実践できる。SimpleMindというサービスを使って説明する。Windows,Mac,iOS,Androidに対応していて、無料版から買い切り版まで存在する。(Windows,Macについては無料版は試用版となり、利用に30日の制限がつく。)下のスクリーンショットはAndroidの無料版のものだ。それぞれの違いはこの話題には必要ないので省く。

これはウェブページの更新を知らせる「RSSフィード」という機能を幹として、そこから思い付いたキーワードや事柄を線で結んでいったものだ。これをマインドマップといい、この手法をマインドマッピングという。とりとめもないことから大事なことまで、ひとまず全部書き出して可視化するという、執筆の最初の段階にある作業に、この手法はもってこいだ。ここから書きたいことをピックアップして、話の構成を考えていく。
正直なところ、誰にでも必要な作業というのはここで終了となる。ここから後は人によってやり方が大きく異なる部分になるので、物事を一般化して伝えるのが難しい。思い描いている話の枠組みから一気に全て文章化する人や、何度も文章全体を往復して少しずつ肉付けしていく人など様々だ。